貴婦人と呼ばれたカメラ(CONTESSA35)
CONTESSA35という古いカメラが手元にあります。
このカメラ、ツァイス・イコン製で1950年位発売されたものです。
いわゆる蛇腹カメラで、レンズはテッサー45mmF2.8とツァイスが誇るレンズだけあってとてもシャープに写ります。
それに、ドレイカイル式距離計を搭載しているいわゆるレンジファインダーカメラですし、ボディもコンパクトときているので、僕はこのカメラのことを結構気に入っています。
左右シンメトリーなデザインは美しく気品にあふれていて、まさに貴婦人という感じのカメラです。
第二次世界大戦が集結したのち、カール・ツアイス社は東西に分断されましたが、このCONTESSA35は西ドイツのツァイス・イコン社のベストセラー機として、戦後復興期のカメラ史に名前を残したモデルなんですね。
で、先日久しぶりにCONTESSA35にTRI-Xを詰めて出かけようとしたら。
あれれ。
フィルムを詰めてノブを回したら、どこまでも回ってしまう。
おかしいぞ。
おやや。
シャッターも切れないぞ。
というわけでもったいないのでフィルムは巻き戻して露光してしまった部分を切り取り、Leicaに詰め替えて出かけたのです。
帰宅後、再度CONTESSA35の動作を確認してみましたが、どうやらスプロケットが壊れてしまったようです。
シャッターは二重露光防止のためにスプロケットが回らないと切れないようになっているのですが、スプロケット自体が不調なためにロックされたままと思われます。
CONTESSA35は結構精密な機械仕掛になっていて、底にもいろいろと歯車が組んであり、スプロケットとシャッターとカウンターなんかが連動しています。
カウンターが以前から動かなかったのは、故障の予兆だったんでしょうね。
浅草の有名なカメラ店の早田さんに直してもらおうと思いましたが、修理金額が40,000円ほどかかるようです。
あそこで他の不調な部分を含めてオーバーホールしてもらえば確実なのは分かっていますが、金額が。
正直、中古で程度のいいのを買い直す方がかなり安く上がりますもの。
(楽天でも下のように販売しています)
大変気に入っているカメラだけに、いやはや頭が痛いのです。
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