ファインダーは追憶の小窓

写真が好き。だれでも気になる小さなことや奥深いこと。そんなことを皆さんと一緒に考えて写真について深めてみたいと思います。

ましかく写真。

いま、インスタグラムが一般化して、ましかくな写真がポピュラーになりました。

一般的な写真のサイズ(縦横の比率)はフィルムやデジタル一眼レフでは2:3、コンデジでも3:4なので、デジカメでも基本的にデフォルトの設定のまま写真を撮ると横長に写りますよね。

横長写真に慣れ親しんだ感覚からすると、ましかく写真は新鮮に感じられると思います。

ですが、それ以前にも実はましかく写真は人気がありました。

それはポラロイドというインスタントカメラで撮った写真です。

ポラロイドカメラで撮った写真はほぼ真四角にプリントされ、しかもその場でカメラ自体でプリントされるという画期的なものでした。

今ではFUJIFILMからチェキがその後継のようなカメラとして発売されていて、チェキも女性を中心に大変な人気がありますよね。

基本的にシャッターを押すだけで簡単に撮影できますし、その場でプリントできるので、思い出作りにも最適です。

インテリアやフォトブックなどでも楽しまれている向きもおられますから、基本的にそのオシャレ感が人気の的になっているんだと思います。

 

             オーソドックスにフィルムでプリントするモデル

 

 

        最新のデジタルモデル。フィルムでプリントもできるうえにその場の音も。 

 

 

チェキで撮ったましかく写真は新鮮味と同時にそのサイズから可愛さも演出できるので、友達にプレゼントしたり、家族やペットの写真を記録用に取っておくのもいいですよね。

 

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海峡にて
 

 

さて、ポラロイドに話を戻します。

ポラロイドカメラは、開発者のランド氏が娘から「なぜ撮った写真はすぐに見られないの?」と言われたことから1940年ごろに開発されたそうです。

今ではデジカメなのですぐに見ることは当たり前のことですが、当時、娘さんからのリクエストに応えてカメラを開発するなんてとても素敵なエピソードだと思います。

ポラロイドカメラはいわゆるインスタントカメラなんですが、味わいのあるプリントができるので、実はプロのフォトグラファーもこのカメラを使って作品を撮っていたりもします。

 例えば、著名なヘルムート・ニュートンポラロイドカメラだけで撮った作品集を出版していますし、数々のフォトグラファーの作品を集めた写真集も手に入れることができます。

 

                 

 

ポラロイドもチェキも、撮ってすぐその場で見ることができるという便利さとその場限りという撮り直しがきかない刹那性の表裏一体な感じが、プロのフォトグラファーの撮影意欲をかき立てたのかもしれません。

 

デジタルカメラが主流の今、あえてチェキやポラロイドで作品を撮ってみるというのも、撮影技術を磨くためにいいと思います。

周辺減光や彩度の薄めな独特な風合いは、デジタルの高精度な写真を見慣れた今では、かえってこれも新鮮な印象になりますし、芸術性も高いと思います。

ぜひ、ましかく写真の中でもポラやチェキの世界を覗いてみてはいかがでしょうか?

 

あ、でもデジカメで普通に撮ってトリミングした上で彩度や色味をPCで現像する際に自分好みに仕上げていくというやり方もできますね。

実は上の写真はそういう風に仕上げたものなんですよ(笑)