あなたはファインダー派?それとも背面液晶派?
以前のことですが、会社の花見の準備をしていた若い社員が写真を撮るというので、せっかくだからと思って私のデジタル一眼レフを貸したことがありました。
カメラをその彼に渡して簡単な使い方を説明しようとしたら、スイッチを入れたにもかかわらず、彼は「画面が消えたままです!」と言ってビックリしています。
こちらも何を言っているのか一瞬戸惑いましたが、若い彼にとってカメラは背面液晶を見て撮るものだったので、ファインダーの存在すら知らなかったんですね。
隔世の感がありました(笑)
最近はスマートフォンで撮るのが主流になっていますから、ますますファインダーという存在は薄れていくのかもしれません。
私はやや古い人間なので、カメラにはファインダーが付き物だと思っています。
むしろ、ファインダーで撮る方がしっくりしますし、一眼レフのファインダーやミラーレスのEVFだと、ファインダーの中で絵作りをしようとさえします。
しかも、ファインダーを覗くとカメラをしっかりとホールドすることができますし、手振れを軽減するというメリットもあります。
ファインダーを覗くことで意識をモチーフに集中できるということもありますね。
でも、最近のカメラは確かにファインダーの無いものが多くあります。
というか、もう十数年前に子供が小学生の頃、学校のイベントを撮るために急遽コンデジを買ったら、もうその時にはそのカメラにファインダーは付いていませんでしたから、カメラからファインダーが消え始めてもうかれこれ20年近く経つかもしれません。
そういえば、私の愛用しているRICOH GRもファインダーは付いていません。(別売で素通しのファインダーを付けることはできます)
で、改めて考えてみると、ファインダーがあった方がいいとか、ファインダーで撮る方がいいなんて思っていたけれど、背面液晶で撮ってもあまり変わりはないなぁという気がしてきています。
むしろ、超ローアングルで撮るときとか、手を伸ばさないとモチーフに届かないとか構図が整わないような時は、ファインダーで撮るよりも背面液晶で撮った方がずっといい。
GRで撮っているときなんか、背面液晶画面すら見ずに撮ることも多いですから、どっちがどうということ以前の問題です(笑)
一方、X-Pro3は背面液晶が手前に180度までしか開かないので、液晶画面で撮るのはとてもしんどいので、基本的にファインダーで撮ることをあえて強いているという個性を持ったカメラもあります。
それから、背面液晶で撮ることの大きなメリットがあります。
それは、カメラを構えていても周りが見えるということです。
ファインダーを覗いていると周りはほとんど見えません。
なので、シャッターを切るときに邪魔者が入ってきたりということもしばしばあります。
背面液晶だと周りが見えるので、周囲を確認しながらシャッターを切ることができるし、逆に周囲の動きを利用することもできます。
スナップショットの場合だと、自分はカメラを構えたまま、横から走ってくる自転車を確認しながらレンズの画角に入ったタイミングでシャッター切るなんてことも簡単です。
ということで、ファインダーのないカメラが出てきた当時は私にとってパラダイムシフトでしたが、ファインダーで撮るのも液晶画面で撮るのも、それぞれにメリットがあるなぁと感じています。
ただ、最近、初心者レベルの家内用にFUJIFILM X-A7というカメラを買いましたが、これはファインダーは付いてないのは当然として、背面液晶でいろんな操作ができるカメラ。
ピント合わせも露出補正も絞り調整もシャッターもほぼ基本的な操作のすべてが背面液晶でできちゃう。
もうこうなると年代物の私にはついていけません…
でも家内はというと結構ああだこうだ言いながら楽しそうに撮ってる。
その姿を見て分かりました。
あ、これはスマホと一緒の感覚で撮ってるんだと。
しかも撮った画像はさすがにスマホよりもぜんぜんキレイ。
これからは、SNSにアップする用のカメラはこういう流れになるんだな、とさらなる時代の流れを感じた次第です。