ファインダーは追憶の小窓

写真が好き。だれでも気になる小さなことや奥深いこと。そんなことを皆さんと一緒に考えて写真について深めてみたいと思います。

写真とカメラとレンズと。

巷では新型のカメラやレンズが発表されると、「解像度がどうの」とか「高感度がああだ」とか「周辺光量落ちがうんぬん」だとか果ては僕には理解不能な電子専門用語で「○□△×回路が▽◎■なので、このセンサーは※▲☆なんです」などという込み入ったスペック論議など、好きな人々が一斉に評論を始めますね。

 

先日書いた通り、僕はいままでいろんなカメラとレンズを使ってきました。
でも実は、デジタルカメラの細かいスペックやレンズのMTF曲線などの部分はほとんど興味がありませんし、詳しく知ろうとも思っていません。
そういうことを勉強する時間があるとすれば、むしろたくさんの写真を見たいと思う方です。
なので、ネットの書き込みで、上記のようなスペック評論や議論を展開されている人々を見るにつけ「そんな時間があれば写真の勉強をすればいいのに」と思うのです。
新型のカメラやレンズで撮った写真をPC上で等倍観賞して“重箱の隅”を突くなどというナンセンスなことを試みるよりも、そのカメラやレンズでどうしたらいい写真を撮ることができるか、ということにベクトルを向けるべきだと。
根本的に、今後どれだけ技術が進もうとも、完璧なカメラやレンズなんてできるわけは無いのですから。

僕の尊敬する先輩アマチュアカメラマンの方が以前こんなような話をされていました。
「日本のユーザーのようにカメラやレンズについてああだこうだばかり言ってると、欧米では『お前は写真が好きなのかカメラが好きなのか、どっちなんだ?』と聞かれるでしょう」

もちろん、カメラやレンズのスペックが気になってしょうがない方は、それはそれでまったく問題ないと思います。
そういう趣味の持ち方があってもまったく構わないのですから。
ただ、ネットの書き込みや雑誌などのそういう評論に引きずられるビギナーの方々もいるということが少々気になります。

極端な例かもしれませんが、僕の好きなフォトグラファーであるマリオ・ジャコメッリは露出のことなどよく理解していなかったといいますし、いま人気のある梅佳代にしても愛機のEOS5でプログラムオートのみでの撮影です。
もちろん露出のことを知っておくことは悪いことではないし、むしろ、露出のことを知らないジャコメッリは古いマニュアルカメラでどうやって絞りとシャッター速度を選択したのだろうと逆に感心します。
しかし、それでも傑作は撮れるという事実があるわけですから。

マチュアの僕が言う言葉ではないかもしれませんが、写真とはカメラやレンズで決まるものではないということが厳然たる真理だと思います。
そういうことをいつも心に思い起こしながら、僕は写真と向き合おうと思っています。
そして、いろいろな場所で純粋に素晴らしい写真を拝見するたびに新たな発見をさせて頂いているのです。

f:id:hirosan0902:20190123062601j:plain

どこで撮ったか覚えていないけど、こういうスナップショットがすき。

おすすめカメラショップ

     

 

拙作です。のぞいて頂けると幸いです。