ファインダーは追憶の小窓

写真が好き。だれでも気になる小さなことや奥深いこと。そんなことを皆さんと一緒に考えて写真について深めてみたいと思います。

散歩写真

僕の写真は、ほぼすべて“散歩写真”です。
カッコよく言うとストリートスナップかもしれませんが、基本的には“散歩写真”だと思っています。

以前は、たまには三脚なんか持ち出して夕陽の落ちる江の島を狙いに行ったり、平塚のさる丘の上から陽の落ちた湘南海岸の美しい曲線を撮ったり、基本的には風景撮りが多かったように思います。
でも、そういうのって、いつか飽きるんですね。

風景写真って、それはそれで撮っていて楽しいのですが、やっぱりどうしても以前何処かで見た写真をイメージして撮ってしまうことが多く、ややもすると「絵葉書写真」になってしまう。

その点、外に出て散歩しながら街の情景をサッとスナップすると、計算では撮れない写真が撮れるからおもしろい。


ということなので、好んで使うカメラもだいたい小型のものになってきます。
デジタルだとGR DIGITALⅢとか、フィルムでは、Leica M3、GR1s、CONTAX T2などなどです。
でかくて重いEOS 5DMarkⅢとかEOS-1Nなんか、最近はほとんど使わなくなりました。

しかも今はiPhone Xでスナップということが多くなってもきたので、カメラ自体をあまり持ち歩かなくなってきました。(ただ、iPhoneは速写性に劣るのが唯一の弱点ですが)

 

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浅草にて(iPhoneXにて撮影)


その散歩写真ですが、サッと撮るだけとはいうものの、案外勉強になると思います。
特に良いのは、被写体を見つけるセンスを向上させる訓練になること。
近所や通勤途中の光景なんて、まず普通は見過ごしているものばかりですよね。
それが、違った目で見ると宝の山だったりするわけです。
名所旧跡や風光明媚なところで撮る写真はキレイで当たり前。
ご近所写真で何をどう表現するか、っていう方が楽しいですね。

僕は結構早撮りだと自分で思っているんですが、見た情景を見たまんまにフレーミングして撮ってるんですね。
ファインダー覗いて「うーん」と唸ったりしない。
「あっ」と思ったらパッと撮る。
だから、ノッてる時なんか36枚撮りフィルムを1時間くらいで撮り切ってしまう。
まぁ、森山大道なんて電柱から電柱の間でもう1本くらい撮ってそうですから、僕のテンポが本当の早撮りになるとは思えませんが、とにかくフィルムでもそれくらいのペースで撮っている。
だから、要するに“あまり考えずに撮っている”ということなんですよね。

まだこれからも散歩写真で楽しむと思います。
とにかく通勤途上や自宅近くでの撮影がほとんどのため、ワンパターンなモチーフになることもしばしばですが、できるだけその日その時の感覚を幅広く持って、いろんなアプローチの写真を撮りたいと思っています。

           

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